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無駄なお金、嫌な経験が後に実になる

身銭を切って失敗をすることほど、勉強になることはない

Rikyu Renovation Project を経験して学んだこと

Rikyu Apartment は近日またひとつのお部屋のリノベ工事をスタートします。

大改修の本体工事が終了して1年と少しが経過しましたが、私自身は本体工事の終了とほぼ同時に

他の新築工事にかかわることになりました。新築の家もそろそろ竣工という段階で、マンションの一部屋もリノベ工事スタートの時期となりました。

この途切れなく続いていく工事は、なにより金銭的なダメージ、そして気力と体力を奪われる消耗線だと言えます。早くしばらく工事のない平穏な生活に戻りたいと願うばかりです。

今回のブログはタイトルにある通りの思いなのですが、どういうことなのかを少し綴ってみたいと思います。

昨年の秋に木造二階建ての新築工事に携わることになりました。着工は今年の梅雨前だったのですが、着工までの約半年間、基本設計において設計士さんと意見を交換しながら家のプランを固めていきました。Rikyu Renovation Project を経験した私は、この時点で基本計画を進めるうえで大切なことを理解できていましたし、計画を現実的なレベルに予算化することを念頭に置いていました。

そして最も大切なことは、計画をもとに誰に工事を依頼するか、様々な工程を誰と組んで進めていくかということだと考えていました。これはRikyu Renovation Project を通して学んだ最も重要な教訓でした。

ただ経験の浅かった3年前の私は、どうすればうまくいくのか、何に注意してどのように決断をすれば良いのかなどわかるはずもありませんでした。ただその時の偶然と運と関わる人たちに、大部分を任せてただ走るより他に方法がなかったのです。

多くのお金と時間と引き換えに、それまで抱えていた様々な問題を解決しました。多くの空間を新たに作り出すこともできました。そしてそれは同時に多くの嫌な思いと多くの後悔・反省の念を内包していました。工事の真っ最中には嫌な思いは怒りでしかなく、それ以上でも以下でもなかったのですが、時間の経過とともに自分の力になったのはこの思いをした経験だな、と感じます。

怒りから後悔、そして反省という思いをした経験が、現在の私の力になっている、本当にそう思います。建築工事は人間がするもので、それも多くの人が関わるものです。関わる人が多くなればなるほど、ミスも起きやすくなるし完璧などないのです。それを事前に理解したうえで、どうやったらミスを少なくできるか、関わる人たちが嫌な思いをしなくて済むか、どこを妥協してどこを妥協しないのか。工事の工程全体を俯瞰して今工事の進捗はどの段階にいるのか、それを理解して次の工程を先にイメージする。そうして起こりうるミスを減らしていく。

このように考えられる様になったのも、Rikyu Renovation Project を経験したおかげです。

あと数日で新築工事の家も竣工を迎えます。

工事を振り返ると、やはり完璧とは言えないまでも今回の工事はかなり満足のいく内容でした。

工事に関わった人々、工事の質、工程管理、予算管理、そして空間の仕上がり、ほぼ全項目で

満足のいく結果でした。

ただひとつ最後の段階で失敗が発覚した事をご紹介しておきます。

まず今回の新築工事で私が力を入れた箇所について事前説明をしておきます。

私が設計段階でかなり力を入れて設計士さんにお願いした項目がふたつあります。

1. 照明計画

2. コンセント・スイッチ計画

この2つに関しては、ほぼ私が計画案を引き取ってかなり時間をかけてプランを練りました。

見えて欲しくない場所にスイッチを付けない、必要なところに必要な数だけコンセントを計画する。そして採用するスイッチおよびコンセントプレートはデザインされたシンプルなものを採用する。色も考慮し、場所によって色変更する。

以上がこの家の計画にとって上位の重要度項目でした。その中に給湯器のリモコンが含まれていたのですが、以前から使用したことのあるノーリツのスタイリッシュリモコンを採用するつもりでした。キッチン側のリモコンは電気スイッチをほぼ同じ大きさでとてもコンパクトでシンプルなデザインです。このサイズ感で取り付け位置も入念にイメージして決定しました。風呂側のリコモン位置も同様に決定しました。その他インターフォンモニターなど壁につくものはずべて入念に計画を実施しました。

ここまでが事前情報です。

そして内装工事もほぼ終了し設備を取り付ける段階で、なにげなく室内の床におかれた給湯器とその上に無造作においてあるリモコンに、ある時目がいきました。

「え!、、」

「いや、付属のリモコンはこれで、別にスタイリッシュリモコンを購入しているはず_

そう思って、確認をしました。

そうすると、実際は採用している給湯器にはスタイリッシュリモコンは対応していないので、付属しているリモコンになります。という状況がはじめて発覚しました。工事の初期の段階から給湯器と別売のスタイリッシュリモコンの組み合わせに決めていたのに、誰一人としてこの事実に気づかなかったのです。

運の悪いことに、付属しているリモコンは最悪のデザインでした。大きな文字に丸い赤いボタンと丸い青いボタンがついた存在感このうえない給湯リモコンでした。

この事実が判明したときのショックは、ここ最近で一番の衝撃でした。

この問題はなんとか妥協案で解決できたので良かったのですが、今後リノベや新築工事されるかたにぜひアドバイスをさせていただきたいと思います。

「給湯器リモコンはインターフォンモニターと並んで、部屋の印象に影響する大事な要素です。

見えないところに設置できない、目隠しなどで隠せない場合には、給湯器のリモコンを事前に確認してください。給湯器はお湯を供給する量によって、また追い焚きができるかできないかによって、細かくモデルが分かれています。モデルごとに搭載している基盤が異なるので基盤に対応したリモコンしか組み合わせできません。デザインだけで給湯リモコンを組み換えることができないのです。

モデルによっては何種類かのリモコンを選択できるもにもありますが、モデルによってはまったく選べないものもあるのです。

給湯器のような設備と呼ばれる器具取り付けは、工事の最終段階での施工となります。気づいた時には手遅れということになりますので、工事の初期段階、もしくは機種の選定段階でかならずリモコンのデザインを確認していただくことをおすすめいたします。

今回のブログは以上です。

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