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マンションの緑化のはなし その2

RIKYUグリーン化計画

Apartment RIKYIUでは、グリーン化計画をその後も継続しています。

あいにく寒い冬が到来してしまい本格的な緑の増加活動はできないのですが、冬でもできることをやろうとあることをやっています。

それは鉢づくりです。

先日とてもすてきな洋書を購入しました。観葉植物の本です。そこには雰囲気たっぷりで、すてきな植物たちの写真とともに、あまり説明しすぎることのない最小限の文字情報がのっていました。表紙から順にページをめくっていくと、プラントポットの作り方というセクションがありセメントを使った鉢の作り方が書かれていました。

「植物の鉢って自分で作れるのか!」という驚きと発見がありました。

木材を使用したものでは、これまでコンテナという概念で、廃材を利用して植物用の土を入れる入れ物をたくさん作ってきましたが、この本にあったのはセメントを使った陶器のような鉢でした。掲載されている写真の様子は、買ってきたものとは違う少し荒々しいテイストがなんかカッコよくて、これは自分でもやってみたい!と思ったのでした。

それから、すぐに通販で必要な材料を購入しました。セメントは25キロで6百円くらいでしたが、送料が 1000円で送料のほうが高いという悲しい状況。次回はホームセンターに自分でセメントを買いに行こうと思っています。

材料がそろったら今度はセメントを固めるための型が必要です。この型にお金をかけていては自分で作る意味がなくなってしまうので、まずは百均のキッチングッズのコーナーにて、密閉容器をいくつか購入しました。続いて同じく百均で大きさの違うバケツをいくつも購入してみました。

本を購入してから約1週間で「あとはとにかくやってみるしかない!」というところまで到達。

その週末に初めての作業を開始しました。最初は小さいものからということで、サイズの違う密閉容器を重ねて、それらの隙間に、こねたセメントを流し込みます。流しいれてから半日くらい経過したところで、内側の型を回転させたり引き抜こうとしたところ、まだまだ固まりきっていなくてセメントにヒビみたいのが入ってしまいました。翌日もう一度型抜きを試みましたが、なかなかうまく抜けません。型を手で変形させたり底を押してみたりすること15分ほど、ようやく型からセメントが抜けました。

取り出したセメントポットを観察してみると、1日経過していてもまだ完全に固まっておらず、型の底のほうに行くに従ってまだ色が濃い感じ。そして早い段階で型を変形させたりしたので、セメントポットの数か所タテに、ヒビが入ってしまいました。

これは型から抜くのがまだ早かったみたい。1個目の反省をしつつ、2個目も同じ型で挑戦しました。

今回はセメントポットDIYのことをネットで調べたりして、思い当たるフシを対策してみました。百均で買った密閉容器は、底の部分が平らではなくほんの少し出っ張っているところがあります。ほんの数ミリなのですがこの出っ張りが、型から抜くときに引っかかって取りにくいという感覚があったので、セメントを流しいれる前に内側の型の底面の出っ張りを、カッターでそぎ落としてから内側の型を入れました。それに加えてそれからセメントを入れる前の容器に、予めシリコンスプレーを吹き付けてツルツルな状態にしておきました。

また、流しいれてから2日経過するまでそのまま放置して、型抜きを試みました。セメントを入れる前の容器に、予めシリコンスプレーを吹き付けてツルツルな状態にしておきました。さて、今回はうまく抜けるでしょうか?

内側の容器を少し変形させると、セメントと少し隙間ができます。少しづつ一周それを繰り返し、型の隙間にわずかに空気を入れて、最後に力を入れて内側の型を回しながら引っ張ると、ヌ~っと取れました。あとは外側です。

外側の型の底を何度か手で押すと、あらあら、スルスルっとセメントが抜けました。

おー!この抜ける感じメッチャいい!!

今回はヒビも入らずきれいに抜けました。2日経過してかなり硬く固まっていますが、色はまだ濃い部分もかなり残っています。型から抜いたセメントポットは空気にさらして、完全に乾燥させます。

こんなことを何度も繰り返しているうちに、かなりの数のセメントポットが出来上がってきました。百均の密閉容器での作り方のコツもだいぶ解ってきたので、今度はカップヌードルやどん兵衛など即席めんのカップやコンビニのスイーツの入れ物なども利用してみました。こうして普段あまり意識していない容器も、よく見ると各社形や素材が全く違って興味深いです。

それから次に挑戦したのは大鉢です。

お店で買うと1万円くらいするような大鉢を作りたくて、今度はバケツやシリコンのランドリーバスケットなどを試してみました。このくらいの大きさになると、流しいれるセメント粉もかなりの量で、水でこねる作業も重労働です。片栗粉を水で練るみたいな感じで、少しづつ水を足しながら練ってセメントを作ります。外枠になるバケツに練ったセメントを入れて、その中に少しサイズの小さいバケツを押し込んでいくと、セメントがバケツとバケツの間を底のほうから押しあがってきます。ちょうどよい高さになるまで、内側のバケツを押し込んでガムテープで固定します。流し込んでから1日経過して型から抜く作業を行いましたが、この時も小さい鉢の時と同じで、型から出そうと型となっているバケツを変形させるとセメントポットにヒビが入ってしまいました。

どうやら型に流しいれたセメントは、大きさにかかわらず、2日間はそのまま放置してから型抜き作業するのが良さそうです。

その後、失敗を反省しつつ大型の鉢づくりを試みていますが、何度も繰り返すうちにかなりコツをつかんでうまく作れるようになってきました。いまでは大鉢も10個近く出来上がっています。

このセメントポット造りを1階の駐輪場で作業していますが、思わぬコミュニケーションのきっかけとなりました。集中して作業をしていると、何をしているのだろう?と、通りすがりの人や、出かける途中の住人さん、帰宅してきた住人さんなどが覗いてきたり、話しかけてきたりするのです。その度作業のことを説明するのですが、そうするとやりたい!という住人さんが現れてきて、タイミングの良い週末に一緒に作業することになりました。

その日は少し寒かったのですが、世間話をしながら作業しました。住人さんは、カップ麺を型にして3つほどセメントを流し込みました。今は、固まるのを待っています。

こうやって作っているセメントポット(植物用の鉢)ですが、出来立ての状態はアルカリ性が強く、そのまま使用できません。ある程度の中性にしてから植物を植えないと枯れてしまうので、水抜き穴を開け表面をやすりで整えた後、屋上で来年の春まで雨風にさらして熟成させる予定です。

来年また暖かくなって植物たちが元気に活動し始める頃、たくさん作ったセメント鉢に植物をたくさん植えてグリーン化計画を促進しようと思っています。

その様子については、またブログで報告させていただこうと思います。